藤井邸
1階RC部分が歯科診療所、その上に軽く乗っている木造のフレームが住居部分である。
敷地の約1/3程度が、この法面によって占められていたため、切土した土を、RC部分に囲まれた中庭に盛り、診療所の床レベルよりも半階分高い中庭をつくり出している。さらに中庭は、診療所待合室の屋上部分と幅の広い階段で結ばれている。このレベル差のある中庭の中に、全面ガラス張りの家族室が、舞台のように置かれ、木造フレームの寝室と子供室が向かい合うようなかたちで、中庭をはさんでいる。寝室と家族室は内部で連がっているのだけれども、子供室は完全な分棟になっている。この棟を通過しなくては家族室の置かれている中庭部分に入れない仕組にできあがっている。
(新建築1982.11より抜粋)
備考
建築:バウ建設
設備:新倉冷暖房
電気:第1照栄電設
造園:樋之口造園