海の家
海を望む緩やかな傾斜地に計画される長期滞在型のホテルである。
眼前に海が迫り、夕日が非常に美しいこの場所では、徹底的に外に対して開くということが主題となる。
5.75m×5.75mの正方形平面を組み合わせた客室棟を、敷地の形状に合わせて雁行させながら千鳥格子状に分棟配置すると、客室からの海への眺望が確保されるとともに一階の屋外デッキが緩やかに分節される。
屋外デッキスペースは開放的な一階の客室と一体となり、海を享受するための様々なアクティビティを許容する。外部の環境、特に海との繋がりを意識して二階、三階の客室にはできる限り大きな開口を設けている。
このホテルは海との親密な関係の中ではじめて成立する海の家である。